さまざまな色と模様で編まれた手作りのかごバッグが、棚や椅子の上にきれいに並べられている室内の写真

寒暖差の大きい季節。
昼は夏日の暑さでも、夜の気温は一桁台。
ゴールデンウィークも上着は必須です。

さて、今日ご紹介するのはバッグのブランド『Grazia(グラツィア)』さんです。

さまざまな色と模様で編まれた手作りのかごバッグが、棚や椅子の上にきれいに並べられている室内の写真

お会いしたのは志津川地区荒砥の遠藤水華里(ゆかり)さん。
同じ地域に暮らす女性と2人、カラフルなかごバッグを製造されています。

屋外の駐車場で女性が笑顔でカメラを見つめながら、オレンジと茶色のチェック柄のかごバッグを複数抱えている写真

震災以後、避難所や仮設住宅では他地域の団体さん等によるものづくりの指導が行われていました。
技術が身に付けば仕事に繋がります。
バッグの作り方もそこで教わったのよ、と水華里さんは話します。

「私たち2人とも震災で失業してしまっていて。
 育児や家のこともあるし、自宅で仕事がしたかったのね。
 それで一緒に起業することにしたの。」

素材のPPバンドはベトナムから取り寄せました。
ブランド名“Grazia”は水華里さんが可愛がっていた愛犬の名前。
イタリア語で“慈悲”という意味を持っています。
2人は自宅の仮設住宅でバッグを編み、1000円~2000円前後で販売を始めました。

「最初は厳しいことも言われたよ。
  100円ショップで売ってそうとか、自分は欲しいと思えないとか。
  それで、今の状況に負けたくないって思いで改良していったの。」(水華里さん)

もっときれいに、もっと丈夫に。
ゆがみなく編まれたバッグは置いても安定していて、ハンドルもまっすぐに立ちます。
また編み終わりは巧みに始末され、内側を覗いても見つけられません。
それらの技術は水華里さん曰く「企業秘密」なのだそうです。

ピンク、紫、黄色などのカラフルなかごバッグがテーブルの上に整然と並べられている室内の写真

「相方の女性が研究熱心でね。
模様編みや色の組み合わせも独自で開発して、バリエーションが広がっているの。」

新作は働く女性向けの縦長バッグ。
強度があるので書類やタブレット端末を入れても安心とのこと。
カジュアルなイメージのかごバッグですが、このデザインならお仕事で使えそうですね。

室内で女性がオレンジ色の木彫りの顔のオブジェが立っている横でノートを読んでおり、右手にオレンジと茶色のチェック柄のかごバッグを持っている写真

バッグの販売は現在、作り手2人の直扱いのみ。
お時間をいただければ色や形のオーダーも可能だそうです。
この日水華里さんの元には何件もの注文が飛び込んでいました。

「被災地から立ち上がったブランドではあるけれど、支援ではなく、品質やデザインで選んでもらいたいわよね。」

目指すはココ・シャネル!と笑う水華里さん。
いやいや、冗談ではないかもしれませんよ?

三人の女性が並んで立ち、それぞれが赤、紫、茶色などの手作りかごバッグを手に持ち、笑顔でカメラに向かって写っている室内の写真

かごバッグのGrazia
お問い合わせ 090-1497-8816(遠藤)

(日比谷)

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