緩やかな丘と森に囲まれた高台の隣には住宅が建ち、重機が置かれた敷地内で複数の人が小屋を建てる作業をしている写真

昨日から暴風雪警報が発令されています。
雪は現在も降り続けており、数十メートル先も見えません。

さて、これまで入谷地区の『松野や』、戸倉地区の『汐だまり』などを手掛けてきた『南三陸木の家づくり互助会』。
天然素材にこだわった板倉構法の家が「今度は歌津地区にも建ちます!」との情報が入り、カメラを持って伺いました。

ですがなにか、今までと違うような…。

緩やかな丘と森に囲まれた高台の隣には住宅が建ち、重機が置かれた敷地内で複数の人が小屋を建てる作業をしている写真

なんでも今回の板倉建築は個人からの発注なのだそうで、お家の庭に3坪の、板倉の“小屋”を建てておいででした。
失礼ですが見た目は物置ほどの大きさです。

木造の小屋の屋根や壁で、ヘルメットを被った作業員たちが、ハシゴや足場を使って大工仕事をしている写真

「物置どころか隠れ家にできるよ。
 小さいけれど柱も梁も太くって、贅沢に作ってあるんだ。」(施主 畠山さん)

お知り合いには「神社でも建つの?」と訊かれたと、畠山さんは笑います。

ヘルメットを被った作業員が壁の角を仕上げており、小屋の屋根の上ではヘルメットを被った三人の作業員が話し合いながら作業を進めている写真
小屋の内部で職人が脚立に登り、天井の梁に木材を組み付けている作業中の写真

主となる素材は今回も天然木。
これまで以上に町内産材の割合がアップしており、その他の材もすべて県内産材だそうです。
“森林資源利用を通した町の活性化”が着々と進んでいますね。

林に囲まれた開けた場所で、ユンボや複数の人が木造小屋の屋根建築の作業をしている写真

屋根材は“土”。
冬は暖かく、夏涼しい屋根となるそうです。
建物の作りが頑強なため重さに負ける心配はないとのこと。
屋根には「奥さんが喜ぶから」とチューリップの球根が植えられました。

屋根の上に土や落ち葉を広げながら数人の作業員がスコップで作業している写真

そんなこんなでほぼ完成した板倉の“小屋”。
地元の建築会社の方の他、町内外から多くの応援スタッフが入り基礎を含めて1週間足らずで建ってしまいました。

完成に近づいた木の外壁の小屋が足場や作業台の周囲にあり、夕方の光の中にたたずんでいる写真

「辛い震災の後、いろんな出会いがあったからこんなに人が集まってくれるんだよねえ。
 不思議だねえ。ありがたいねえ。」(畠山さん)

しみじみと語る畠山さん。
この小屋で奥様と迎えるお正月が楽しみですね。

『南三陸木の家づくり互助会』にはこの後も施工の依頼が続いているそうです。
地元材を使った木造建築、もっと流行りますように!

南三陸木の家づくり互助会
 お問い合わせ:

  • 事務局 清水信義さん(080-3086-1187)
  • 事務局 渡辺啓さん(090-1219-5676)

(日比谷)

この記事に関するお問い合わせ先

企画課 企画情報係
〒986-0725 宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田101番地
電話:0226-46-1371
ファックス:0226-46-5348
本ページに関するお問い合わせ