木造の平屋建ての小さな家の前に軽トラックが停まり、横には男性がフェンス沿いに立っている山間の風景の写真

昨日は中秋の名月でしたね。
みなさんは、昨日のお月様、見ることができましたか

さて先日、戸倉地区を車で走っていた時のこと。
道中、椿島でお会いした後藤一磨さんをお見かけしました。

「庭仕事してたんだ。寄ってくかい?」

通してくださったのは『戸倉さんたろ 汐だまり』です。

木造の平屋建ての小さな家の前に軽トラックが停まり、横には男性がフェンス沿いに立っている山間の風景の写真

南三陸木の家づくり互助会による板倉の家『汐だまり』。
徳島県の助成を受け、次世代型板倉建築の実証実験の一環として建設されました。

今年春の竣工以来、既に地域の集会や宿泊希望のボランティアさんなどたくさんの人を迎え入れています。
一磨さんはここの管理人を務めていらっしゃるのだそうです。

木の柱や梁がむき出しの室内に、座布団とテーブルが置かれ、梁へ続くはしごがある温もりのある空間の写真
梁の上から見下ろした室内には、テーブルや畳スペース、積み重ねた座布団などがある写真

12坪の建物に入ると強い木の香りがします。
瓦や建材に、木の家づくり互助会らしい天然素材へのこだわりがあるそうです。

「今回は断熱材に木の繊維を使っているんだよ。」

サンプルを見せてもらったところ、糸状に解した木材を四角く成形したものでした。
スポンジのような軽さ。
自然に還る素材のため、化学製品と比べてシックハウスや処分時に発生する有害物質の心配がありません。

木造住宅のパンフレットの上で、手のひらに乗せた分厚くて茶色い断熱材の塊をアップで撮影した写真

「この木は他県産だがこういったものが地域産材でも作れたら、町に産業と雇用が生まれるね。」

汐だまりには地元林業振興を目的としたモデルハウスとしての役割もあるのだそうです。

化粧室にはおがくず使用のバイオトイレ、土間には薪ストーブ・ロケットストーブ。
「この家のコンセプトは『自活』だ。
 ライフラインが絶たれても暮らしていけるように作ってあるんだよ。」

黒い薪ストーブの上に2つのやかん、周りに燃料缶、斧などが置かれた、木造の作業小屋の一角を写した写真

『自活』の取り組みは日々の施設管理にもみられます。

「庭石や排水路は、俺が一人でコツコツ作ってるんだ。」

素人大工だよ、と謙遜する一磨さんですが、その出来栄えはプロ並みです。

木の外壁の家の玄関前に、大小さまざまな丸い石が埋め込まれた飛び石の小道が続いている写真
黒い砂利と茶色い土の間に、大きな石を並べて作られた排水溝のような石組みの道が写っている写真

冬に備え、庭に積まれた薪。
その向こうに見えるのは、海!

海と小島を見下ろす高台からの眺めで、手前には畑や重機、2本の木が立つ敷地内には薪が積まれ、遠くに水平線が広がっている写真

「お客さんは皆この眺めに感激するんだ。
 桜の大木もあるし、今年は椿も植えた。咲いたらもっと絶景だろうねえ。」

自然との共生を体感できる『戸倉さんたろ 汐だまり』。
皆さんもぜひ一度、お越しください!

南三陸木の家づくり互助会

  •  お問い合わせ:
    • 事務局 清水信義さん(080-3086-1187)
    • 事務局 渡辺啓さん(090-1219-5676)
  • メール:

(日比谷)

この記事に関するお問い合わせ先

企画課 企画情報係
〒986-0725 宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田101番地
電話:0226-46-1371
ファックス:0226-46-5348
本ページに関するお問い合わせ