白とベージュの二階建ての建物が並んでいて、前には軽自動車が数台駐車しており、正面入口には屋根がついていて、建物の壁には「公立南三陸診療所」と書かれている診療所の写真

本日は梅雨の晴れ間となりました。
昨日から続いた雨に、海岸近くでは一部の道路が浸水しているようです。
どうぞご注意ください。

医療の現場では今、現在の町でできるだけの安心を生もうという動きが広がっています。
今回はそんな1つ。
南三陸診療所『レディース外来』へお邪魔しました。

白とベージュの二階建ての建物が並んでいて、前には軽自動車が数台駐車しており、正面入口には屋根がついていて、建物の壁には「公立南三陸診療所」と書かれている診療所の写真

通されたのは病棟2階の独立した診察室。
ここならリラックスして相談できそうです。

デスクにパソコンやプリンターが置かれていて、周囲には薬品や医療器具が収納されている棚があり、窓のある清潔な部屋に診察用のベッドとカーテンも見える診察室の写真

レディース外来は今年1月、内科の一部門として開設されました。
当初は月に2回だった診察は4月から週1回に増え、20代から90代まで広い年代の女性を受け入れてきたそうです。

「女性の身体にはサイクルがあるから。
 週1回診察日を設けることで、体調に合わせて来所しやすくなる。
 事実、4月以降の来所者数は増加傾向にあるんだよ。」

そうお話しくださったのは中村幸夫先生。
長く被災地医療に携わっていらした医師であり、レディース外来設立の立役者です。

眼鏡をかけてひげを生やした男性医師が、パソコンのあるデスクに座って笑顔でカメラを向いており、後ろの棚に医療器具や日用品が置かれている診療所内の医師の写真

レディース外来には女性特有の症状に悩む人はもちろん心や体、様々な問題を抱えた女性が訪れるのだそうです。
南三陸の女性を診てお気づきになったことは?と伺ったところ、中村先生の返答は「喫煙者が多い」でした。

「ここへ来れば卒煙指導もしてあげられる。」
そんな相談まで乗ってもらえるんですね。

また、レディース外来には助産師の資格を持つ看護師も所属しています。

「お茶っこ気分で気軽に来ていいんですよ。
 ちょっとした相談が、乳房ケアなどの重要な治療につながることもあるんです。」
(看護副部長 高橋るり子さん:写真左)

手前に青いユニフォームを着た女性スタッフが笑顔で立ち、奥には白衣を着てマスクをした別の女性スタッフが立っており、棚や掲示物のある診療所の受付または事務スペースの写真

妊婦健診の受け入れも始まりました。
町内には現在産婦人科がなく、妊婦さんたちはこれまで健診の度に遠くの病院へ通う必要がありました。

「先日は「レディース外来ができたから町にいることにしたんです!」っていう若い妊婦さんが来所されたんです。
 嬉しかったですねえ。」(高橋さん)

南三陸診療所では27年度の新病院完成に向け、婦人科や助産師外来の設立を目指して準備を進めているとのこと。
それまで当面のあいだは『レディース外来』の活躍が見られそうです。

お話しさせていただいたスタッフさんは皆、優しくて頼もしい方ばかりでした。
女性の不安も和らぎそうですね。

(日比谷)

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