浴衣を着た男性たちが赤白の幕の前で笑顔を見せ「南三陸ふっこう青年会」のメンバーが写っている写真

涼しい風が吹いてきました。
南三陸町は早くも秋の気配です。

「故郷を蘇らせたい」と願う若い人たちがいま被災地各地で地域活性に取り組んでいます。
今日はそんなひとつ、「南三陸ふっこう青年会」をご紹介します。

浴衣を着た男性たちが赤白の幕の前で笑顔を見せ「南三陸ふっこう青年会」のメンバーが写っている写真

南三陸ふっこう青年会は2011年12月、町内出身の同級生同士で発足した非営利団体です。

現在登録メンバー20名以上、その多くが30歳前後。
漁業、飲食業、IT関連と本業は様々ですが“まちづくり”のプロなど1人もいません。

「やっぱ子どもに夢を」
「上の世代にも認めさせなきゃなんねえし」
「これまで助けてくれた人たちにお礼もしたいし」

多すぎる課題に頭を抱えつつもイベントの主催や福興市への出店等、休むことなく町の賑わいを作り続けてきました。

南三陸ふっこう青年会の看板があるテントの下で笑顔の男性が接客しており、ワカメを販売している様子がわかる写真
舞台上でドレスを着た女性と緑色のTシャツを着た大人たち、そして前列に並ぶ子どもたちが一緒に歌を歌っている合唱イベントの様子の写真
夜にライトアップされた巨大なパネルに「ありがとう」など感謝のメッセージがカラフルな文字で描かれている作品の写真

こちらは今月14日、ふっこう青年会主催で開催された「大(メガ)盆踊り大会」の様子です。
今を生きる人々と戻ってきた魂たちが、共に夏の夜を楽しみました。

夜の夏祭り会場で紅白の幕がまかれたやぐらの周囲を浴衣姿の人々が囲み、提灯が灯る中で盆踊りが行われている様子の写真

メンバーのお1人に「団体の最終目標は?」と質問したことがあります。
彼は「町民運動会」と答えてくれました。
南三陸はいくつかの町・村の合併を経て現在の形になった町です。
今も遠方の地域とは関わりが薄い場合があり町内全員で楽しむイベント、というものがありません。

「俺らが子どもの頃は旧町村ごとに運動会を開いていて毎回集落対抗で盛り上がってた。
 それを南三陸町全体の運動会として行なって、今の子どもたちにも俺らと同じ楽しい思い出を作ってあげたいんだ。」

クリスマスにはサンタに、節分には恐い鬼に扮し「夢を持てる町を作りたい」と活動を続ける南三陸ふっこう青年会。
彼らのような若い世代が、今後町の中心となっていくのでしょう。

南三陸の夏祭り会場で、大きな赤いタコのキャラクター(オクトパス君)を囲んで浴衣姿の子どもや大人たちが笑顔で写っている集合写真

ですよね?

赤白の幕の前で、眼鏡と帽子をかぶり、白いタオルを首に巻いた男性が大きな段ボールを持ちながら舌を出してユーモラスな表情を見せている男性の写真

(日比谷)

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