仮設の建物の外壁に「法テラス南三陸」と書かれた黄色い看板が掲示されており、玄関前には手すりとスロープが設置されている法テラス南三陸事務所の外観写真

3日ほど暖かい日が続きました。こんなときは霧が濃くなりやすいのでお気をつけて。

「南三陸広報です。法テラス南三陸から…」いまや町内放送でもおなじみとなった「法テラス南三陸」。「知ってるけど利用したことはないなー」という方、多いと思います(私もその一人)。

その法テラス南三陸が先日開所2周年を迎えたと聞きこれを機会とばかりに乗り込んでみました。
ベイサイドアリーナ隣に建つ事務所。

「法テラス南三陸」と書かれた青いのぼりの横で、笑顔のスタッフ4人が親しみやすい雰囲気でポーズをとって写っている写真

「よく来なすったねえ!」スタッフの皆さんの明るさと団結力に圧倒されます。「法テラスの被災地出張所は宮城・福島・岩手に7箇所あんだ。南三陸の持ち味は職員が底抜けに明るいこと。」そう言って笑うのは主幹の菊田清一さんです。

2011年10月、被災地への法的支援を行う拠点として開所した法テラス南三陸。南三陸町のほか周辺自治体(気仙沼市、登米市、栗原市など)の住民が対象です。弁護士(平日毎日)と司法書士・税理士などの専門家(曜日替わり)が待機し悩める人々を受け入れてきました。

しかし震災前から弁護士不在の町だった南三陸。スタッフの方々が腐心したのは住民の方の持つ“法律専門家(弁護士など)”や“法律相談”への敷居を取り払うことでした。住宅一軒一軒への家庭訪問、手作りチラシ「ほうっと」の配布、各自治体と連携したPR活動などで「誰でも気軽に来ていいんだよ」と伝え続けたのです。

菊田さんは「おれは難しい話なんかしねんだ」と言います。「おれの顔覚えてけろ、困ったら思い出して連絡しろよって言うんだ。」

人々の懐に飛び込み、地域に溶け込みながら法律相談への敷居を下げていった法テラス南三陸。「自分の力では事務所まで行けない」というSOSに専用車両で駆けつけるなど弱者に寄り添うその姿勢は徹底されています。

ドアを開けたワゴン車の車内に、向かい合わせに設置された黄色いベンチシートと中央に丸テーブルが備え付けられており、専用車両の内装の写真

開所2年。受けた相談件数は2,000件を超えました。

当初多かった生活のための相談に代わりこのところは再建のための相談が増えているといいます。「貸し借りの問題、相続問題、家庭の問題も根深いねえ。」菊田さんは我が事のように辛い顔をします。

法テラスでは同一の案件につき3回まで無料で相談ができるのですが初めての相談で気持ちが安らぎ、その後2度3度と利用される方も多いそうです。

「ここ(胸)さ留めておかないで、相談さ来てけらい。」この柔和な笑顔に癒されたい方はぜひ。

白いジャンパーを着た菊田清一さんが手を胸にあて、笑顔で写っている写真

日本司法支援センター 法テラス南三陸

  • 開所時間: 9時~17時
  • 休所日 : 土曜日、日曜日、祝日
  • 電話番号: 050-3383-0210

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