茶色の外壁の平屋建ての建物で、ATMコーナーが隣接しているJA南三陸 志津川営農センターの外観写真

7月18日、入谷にあるJA南三陸 志津川営農センターを訪問してきました。もともと使用していた場所に事務所を新設され、5月20日に移動されたばかりです。

本日は町の農業について、ご紹介します。

カウンターの奥で職員が仕事をしており、棚には書類や事務用品、手前には農業関連のチラシや商品が並ぶJAの事務所内の様子を写した写真

津波で流出したのは建物だけでなく、ハウスや畑、田んぼ等の農地まで被害を受けており、南三陸町内で浸水した農地面積は、約1300ヘクタールのうちの、450ヘクタールにもなります。
(南三陸町統計書、復興計画を参照)

農地復旧は、全体として平成27年度末までに150ヘクタールを行う予定ですが、平成24年度は、予定分の20ヘクタールには至らず、5ヘクタールで終了。復旧はまだまだです。

木々に囲まれた山あいの土地に整地された道や空き地が広がり、まだ建物が建っていない復興途中の地域の様子を写した写真

JA南三陸として力を入れている園芸作物のキクも、ビニールハウスが復旧していない農家さんだと冬に栽培ができないため、収入が減少している状況です。

田んぼの一角にいくつもの透明なビニールハウスが建ち並び、後ろには民家と山林が見える農村地域の写真
緑の葉に囲まれてたくさんのつぼみと黄色い小さな花が咲いている花の一群を写した写真

JA南三陸 志津川営農センター、センター長の阿部司さんにこれからの農業についてお話を伺いました。

「農業の課題ですが、一つは仲間作り。特に若者ですね。彼らに生産者になってもらうためには、お金になる農業を目指さなくてはならないので路地栽培でありかつ、短期収益になるもの(コマツナなど)が好ましいと考えています。

もう一つは販売力です。市場に出すことで出荷は安定しているのですが、直販も考えていかなくてはならないので、需要のある販売先を探していきます。さらに、これからは東京へ販売することも考えて、付加価値をあげるための加工にも取り組みたい。いわゆる6次産業化ですね。」

男性が田んぼの中でコンバインに乗り、黄金色に実った稲を刈り取っている収穫作業中の様子を写した写真

「実は課題そのものは震災前と変わっていないのですが、震災があったことで人口が減り、一気に死活問題になりました。たとえ、障害があって1回2回失敗としても、最後まであきらめなければうまくいくはずだと思っています。。」
自然豊かなこの町で、新たな農業の取り組みが始まろうとしています。

南三陸農業協同組合 志津川営農センター

  • 住所:南三陸町入谷字中の町248-1
  • 電話:0226-46-3680

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〒986-0725 宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田101番地
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