木材をふんだんに使った二階建ての建物が広い空き地に建っており、屋根は瓦葺きで、バルコニーや窓が多く設けられている木造建築の外観の写真

さんさん商店街の裏に、木のモデル事務所「さんたろう館」があります。家をすっぽり杉材で覆うような板倉構法にて建設されました。

板倉構法とは、正倉院や伊勢神宮など日本古来の伝統的な建築技術から生まれたもので、柱や太い梁に溝を彫り、杉の厚板を落としこんで作ります。木材の優れた断熱性や調湿性を活かしつつ、防火・耐震にも強い優れものです。(注意:詳しくは下記リンクをご覧ください。)

建物の2階からバルコニー側を見下ろした視点で、柱や手すり、壁や天井など全体が木材で統一されている室内の様子の写真
建物の内部から見上げた天井部分で、梁や垂木が複雑に組み合わされ、全体が杉のような木材で美しく仕上げられている屋根裏構造の写真

この「さんたろう館」を運営されているのは南三陸福興まちづくり機構、専務理事の藤村望洋さん。

全国各地の商店街をネットワーク化し、地域活性化と防災に取り組むぼうさい朝市ネットワークも運営されています。震災後、普段からのネットワーク・訓練を活かして、南三陸町にも多くの支援が行われました。

木の板材を手に持ち、その特徴について話している年配の藤村望洋さんが、木材に囲まれた室内で説明している様子の写真

こちらの事務所「さんたろう館」を建設された理由は、林業の6次産業化を進めていくため。

「戦後に植林をした木が育ってきたのですがほとんど手付かずのままなので、現代は木質資源が豊富にある時代です。せっかくの資源を使わないのはもったいないので、実際に地域で使用していくための仕組みやネットワークをこれから構築していきます。」

町の復興のためには、林業の活性化が欠かせないと考えていらっしゃいます。

木の床の上に、同じく木で作られたテーブルや椅子が並べられ、シンプルで温かみのあるデザインの家具が調和している室内の写真
室内の角に黒い薪ストーブが設置されており、上にはオレンジ色のやかんが載っている、暖房と調理を兼ねたストーブの写真

木の良い香りが漂い、肌触りもよくて心が落ち着く、自然素材のさわやかな空間。暖房器具も薪ストーブを使っています。

木の内装で統一された広々とした室内に、テーブルと椅子が配置され、自然光が大きな窓から差し込んでいる温もりのある空間の写真

このスペースは、町内の方や、全国からの支援者の方々へ格安で貸し出しを行っているそうです。打ち合わせ等でご活用ください

一般社団法人南三陸福興まちづくり機構 さんたろう館
電話:0226-25-9530

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〒986-0725 宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田101番地
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