木の板張りの壁に囲まれた廊下の両側にガラス戸の部屋が並び、突き当たりには棚や荷物が置かれている写真

週末の寒さから一転し、天気も良くて暖かい朝。
春の陽気を感じられる一日です。

入谷林際地域にある校舎の宿「さんさん館」。

その裏の教室内に、宮城大学の南三陸復興ステーションが設置されています。

統括リーダーの鈴木清美さんにお話を伺いました。

木の板張りの壁に囲まれた廊下の両側にガラス戸の部屋が並び、突き当たりには棚や荷物が置かれている写真
明るい窓辺の席で赤い上着を着た鈴木清美さんがパソコンの前に座って笑顔でカメラを向いている写真

2012年4月、宮城大学における復興支援の現地拠点として本ステーションを設置。
全国の大学や企業、団体(産学)と被災地(官・住民)とのコラボレーションが主目的です。
一方、震災時に十分機能しなかったエネルギーシステムを再構築するため、間伐による森林の手入れ、その間伐材を活かした薪ストーブやペレットストーブの普及、スターリングエンジンによるバイオマス発電の研究など、木質資源を利活用するための活動を進めていらっしゃいます。

傾斜のある林の中で、ヘルメットや作業着を着た複数の人たちが協力してロープを引き、倒木作業を行っている作業風景の写真
雪の積もる山林の中で、倒れた木にチェーンソーをあてて切断作業をする白いヘルメットをかぶった学生と、その隣で見守る作業着姿の年配の男性が立っている作業中の写真

(下の写真は地元の方が学生に指導している様子)
「森林の手入れ」に関して、敷地の裏手にある山の手入れをしていらっしゃいますが、
樹木の剪定や間伐などの技術は、退職された地域の高齢者に教わりながら学んでいるそうです。
休講期間などの学生が支援に来れるタイミングであれば、学生も交えて作業を行います。

大きな窓から自然光が差し込む室内で、薪ストーブが窓側に設置され、奥では赤い上着を着た鈴木清美さんがデスクでパソコン作業をしている事務所内の写真

事務所内には薪ストーブを設置。間伐材を燃料として使用されています。

円筒形や円筒状の金属部品が組み合わさり、配管や煙突のような管が付いた発電装置の前に立った鈴木清美さんが指差して説明している写真
屋根付きの木造の小屋の中に停められている赤いバイクの写真
スターリングエンジンによる、バイオマス発電も研究中。
発電する頻度は多くありませんが研究で生み出した電気は、さんさん館に供給したり、電動バイクを走らせたりしているそうです。
伐採された木材が山積みになっており、丸太や枝が土の上に散らばっている現場の写真

「この復興ステーションが沿岸部ではなく入谷にあることで、町内全体を見る視点が身につき、地域の歴史に関しても触れることができます。
新しくできた研修施設の「いりやど」さんと協力して、里山でもできる支援や起業・就労の発信拠点になっていきたいです。」
自然豊かで伝統技術の残る入谷にて、学生と高齢者の協同による、新たな取り組みが進んでいます。
(安藤)

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