
本日は8月25日に開催された第2回南三陸町総合戦略推進会議の模様をお伝えします。

南三陸町総合戦略推進会議は町民と識者からなる16名の委員で構成されています。
委員の中心は20代~30代前半の若年層。
男女比はほぼ半々、子育て経験を持つ女性や今後子どもを持つことを希望する女性も複数人選出されています。

この日はまず、委員へ『南三陸町まち・ひと・しごと創生ワークショップ』で集まった意見が共有されました。
人が少なくなるであろう未来の南三陸への懸念・希望が挙げられています。
「これらの声を踏まえ、今後の町の運営について話し合ってもらいたいと思います。」


「住みたい場所を尊重するとなるとコンパクトシティは実現しづらいですね。」
「住居以外は集中させても良いのでは。」
「公共サービスも一部集約できるんじゃないでしょうか?」
「行政任せではなく、住民で対応可能な部分もあるはずです。」
「他の町にも事例がありますね。」
話すほど浮き上がってくるのは「今のままではいられない」という現実。
住民が減れば大がかりな公共・民間企業のサービスは成りたたず、必然として住民の主体的な動きが重要になります。
会議の中で15年後の目標が示されました。
- 出生率を現在の1.15から2.07に上昇させること
- 転入者数・転出者数を均衡させること
この2つを達成できれば、2030年以降には人口構造は現在の逆ピラミッド型から徐々にフラットな形になっていきます。
数は減りながらも人口構造のバランスが整い、持続可能な町に近づくのです。
「メインテーマは“子どもを産み育てやすい町”でしょうか。」
「子育てや教育の中に“町らしさ”を取り入れたいですね。
育つ過程で町への愛着を持ってもらうことで転出抑制につながるはずです。」
では南三陸らしさとは?
住み続けている人、やむを得ず転出していった人、それぞれの理由は?
次回の会議に宿題を残し、第2回南三陸町総合戦略推進会議は閉会となりました。

この『総合戦略』は『まち・ひと・しごと創生基本方針2015』における地方創生のための課題の一つとして国から全国の自治体に作成が求められているものです。
南三陸では今年12月末までに『南三陸町総合戦略』を策定し今後の具体的な取り組みのための指針としようとしています。
数十年続く人口減少・高齢化傾向に加え震災のダメージも持つ南三陸町。
条件だけ見れば厳しさばかりのようですが
「住みたいのはこの町だけ」と願う人々がいることも、また事実です。
(日比谷)
