手前にカラーコーンが並べられている舗装された広い駐車場の奥に、白い大型テントとその隣に建つ二階建ての建物が並んでいる写真

南三陸では現在ソメイヨシノが7分咲き、ヤマザクラが2~3分咲きです。
見頃が週末まで持つとよいのですが。

さて4月上旬の雨の日、いつもと変わらぬような商工団地。

手前にカラーコーンが並べられている舗装された広い駐車場の奥に、白い大型テントとその隣に建つ二階建ての建物が並んでいる写真

旧・南三陸町災害ボランティアセンター(以下・災害VC)大テントでは内部から解体が進められていました。
すでに設備等は片づいており、支柱と外幕を残すばかりです。

2つの赤い脚立に鉄パイプが置かれ、中央に銀色の足場が組まれた白い大型テントの内部の写真

南三陸町社会福祉協議会事務局長 猪又隆弘さんにお話を伺いました。

「まだまだ綺麗なもんだろう。
 スウェーデン製の耐久性の高いテントだ。
 2011年の4月、WFP(国連世界食糧計画)の支援でここに建てられたんだよ。」

青と黄色の文字で書かれた「災害ボランティアセンター」の表示が白いテントの外側、側面に貼られている写真

まだ震災の混乱冷めやらぬ頃。
大テントは災害VCの本部となり、世界中の人々を迎え入れました。
屋根に書かれた“W.F.P”の文字。
そこを目印に訪れた支援者たちは、4年間で14万3,000人に上ります。

白いテントの中で、中央に木製のモアイ像が置かれ、物品や掲示が並ぶ青い布で屋根が作られた受付カウンターに数人の来訪者が並んでいる様子の写真
「ありがとう!そして共に未来へ!」と書かれたのぼり旗が手前にあり、その奥で人々が白いテントに向かって歩いている写真

世界からの支援のシンボルとして町を支え続けた大テント。
この春VCの規模縮小に伴い、解体の日を迎えました。

「これがなくなるということは復旧のフェーズが過ぎたということだ。
 今後は外部との連携を生かしつつ、町と人々が自立しなければならない。
 それだけ復興が進んでるってことだよ。」

しかし寂しいね、と猪又さんはテントを見上げるのでした。

白いテントの内側から見上げた天井部分、外側に貼られた「W.F.P.」の文字がさかさまに透けて見えており、天井付近に足場の一部が写っている写真

解体も完了した週明け。
テントのあった土地はさっぱりと整えられ、次の工事を待っていました。

敷地の左側が空き地になっており、その隣に2階建ての建物、駐車場があり、手前に円形のロータリーがある様子を高い場所から撮影した写真

計画では、跡地にはこれから高台団地の連絡道路が通ることになっています。
きっと毎日たくさんの町民がここを行き来するのでしょう。

そして解体されたテントは気仙沼市の気仙沼向洋高校へ寄贈され、野球部の練習場として活用されるのだそうです。
支援は巡り、バトンは次の走者に渡されます。

南三陸町ボランティアセンター

  • 住所 南三陸町志津川字沼田56
     (ベイサイドアリーナ駐車場内 南三陸町社協本部隣のコンテナ)
  • 電話 0226-46-4088 (8時30分〜16時)
  • サイト http://minamisanrikuvc.com/index.html

(日比谷)

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