
松原は志津川の海沿い、八幡川と水尻川にはさまれた地域です。
かつてはここに公園や町営住宅がありました。
モアイ像やSLが並び、のびのびと走り回れる場所として親しまれていました。

現在は周辺工事のため立入禁止となっていますが先日、町民有志による現場視察が行われ、筆者も撮影に入らせていただきました。
今回の視察の目的は同地区の防潮堤ラインの再検討です。
今後防潮堤・河川堤が作られるにあたり松原地区ではそのラインをやや陸側に寄せる予定になっています。
(下図オレンジの円の辺りです)

海岸部分を自然のまま保つことができればその変化を観察することができます。
大波で傷つけられた海岸に、川砂が溜まって砂浜となる様子、生き物が戻ってくる様子。
ぜひ記録に残していきたいところです。
この日は南三陸町CMJV事務所 副所長立会いの下、松原地区へ入りました。

波打ち際は砂利とコンクリート片の磯となっていました。
水は澄んでいますが、足元は不安定です。

「やはり多少の整備は必要ですね。」
「防波堤跡も部分的に取り壊したほうがいいかもしれません。」
「思ったより狭いな。有事の避難を考えると平面部分を多めに確保したいね。」


できれば誰もが自然の海に触れられる場所にしたいもの。
環境を残しつつ、安全にも配慮する必要があります。

防潮堤内側の土地はこれから土盛りされ、自然環境活用センターなどの施設が建設される計画となっています。
志津川湾を一望できるうえ、海側へ降りれば磯観察もできる場所。
アイディア次第で様々な自然学習ができそうです。

「いずれはアサリも戻ってくるよ。」
「あー、潮干狩りしたいねえ。」
ここは人々が懐かしい思いを残す場所です。
素敵な記憶を重ねられるような活用をしたいものですね。

(日比谷)
