棚田のふちに田植え機が置かれ、苗を積んだ状態で今まさに田植えを始めようとしている光景が広がっている写真

汗ばむほどの陽気になりましたね。
町の農家さん方は4月末頃から田んぼ作業を始めており、そこここで農機のエンジン音が響いています。

棚田のふちに田植え機が置かれ、苗を積んだ状態で今まさに田植えを始めようとしている光景が広がっている写真
男性が小型のトラクターを使って水を張った田んぼの中をゆっくりと耕している様子が写っている写真

歌津地区の山側や入谷地区では階段状に拓かれた「棚田(たなだ)」がよく見られます。
今の時期、水が張られた田植え前の棚田は大きな鏡を何枚も重ねたような不思議な眺めです。

山間の傾斜地に整然と並んだ水の入った棚田が、空の青さを鏡のように映して静かに広がっている全景写真

起伏が多く、また一反ごとの形も様々な田んぼは大きな機械での作業が難しいそうです。
コンバインで田植えしきれなかった部分を手植えで埋めていくなど、どうしても手間がかかります。

山々に囲まれた中で、大小さまざまな田んぼがゆるやかな曲線を描いて並ぶ美しい田園風景の写真

それでもここでお米を作る理由は「おいしいから」。
田んぼには、山から流れてくる冷たい水が引かれています。

木々に囲まれた静かな小川が、石の間をぬうように澄んだ水を流し、自然の音が聞こえてきそうな様子が伝わる写真

三陸の強い日差しと沢の水。
この温度差によってお米が引き締まり、うまみと弾力に富んだ南三陸産米になるのだそうです。

「よその町の親戚も、ここの米が一番うまいっていうんだ。
 皆のために今年も多めに作んなきゃなあ。」

代掻き(しろかき)中のお父さんが自慢げに話してくれました。
今年のお米もよい実りとなりますように。

赤いトラクターが一枚の水田を丁寧に耕している様子が写り、その奥に広がる森と青空が初夏の清々しさを感じさせる自然風景の写真

(日比谷)

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