中山間地域等直接支払制度とは、農業生産条件が不利(傾斜がきつい、大きな機械で作業出来ない、法面が広くて草刈りが大変等)な地域の農業を守るため、特定農山村法や山村振興法などで法指定された地域に対して直接交付金を支払う制度です。

 平成27年度における、南三陸町での実施状況をお知らせします。

耕作放棄防止のために

河川の上流に位置し、傾斜地が多い中山間地域は、洪水や土砂災害の防止など公益的な働きを担っています。しかし、平地の農村地帯に比べて生産条件の不利な地域が多く、過疎化や高齢化が急速に進む中、耕作放棄地が目立ちはじめ問題になっています。こうした耕作放棄地を防ぎ、農地の多面的な機能(※注1)を守るため、対象地域において集落協定(※注2)に基づき将来に向けた農業生産活動を行っています。また、個人協定(※注3)として個人で取り組む認定農業者の事例があります。

平地とのコスト差の助成について

直接支払制度は、農業生産活動を支援するため、国・県・町が集落に対して直接交付金を支払う制度です。交付金の支払金額は、平地とのコスト差を基本としており、傾斜の程度や取り組み内容などによって支払金額が変わってきます。対象となる農用地は、農振農用地で急傾斜地等1ヘクタール以上のまとまった農用地であることが条件です。

集落で独自の取り組みも

この制度では、集落の未来像を明確化し継続した農用管理活動を行う協定を結び、耕作放棄の防止や水路・農道の維持管理などの農業生産活動などに、また、グリーンツーリズムや環境保全などの多面的機能増進活動などに取り組みます。交付金は、集落が交付額の概ね2分の1以上を共同取組活動費として使用し、残額が農家に交付されます。

 

平成27年度の取扱状況は下表のとおりで、協定締結数は13(集落協定11集落、個別協定2人)、協定参加人数は280人でした。この13協定に対する交付金額は1千438万円ほどになりました。集落協定による主な取り組みは、農道・水路の維持管理、農地の周辺林地の下草刈り、耕作放棄地の復旧、その他機械購入や施設整備などとなっています。

平成27年度の取り組み状況

 

集落協定

地区名

集落協定締結 集落協定面積 直接支払交付金額実績

農用地

の区分

面積

(㎡)

共同取組分 個人分

平 磯 1 27 67,239 360,669 360,673 721,342
入谷

山の神平

2 48 223,128 2,715,348 2,709,159 5,424,507
林 際 1 33 田・畑 100,136 957,125 896,776 1,853,901
箒 畑 2 17 73,439 798,603 771,108 1,569,711
童子下 1 34 106,705 640,230 213,410 853,640
岩 沢 1 18 58,109 612,640 612,641 1,225,281
水口沢 1 28 田・草地 63,741 357,338 357,000 714,338
中の町 1 43 田・畑 99,029 352,855 376,210 729,065
歌津 宮 方 1 30 78,864 367,016 364,100 731,116
 小   計 11 278   870,390 7,161,824 6,661,077 13,822,901

個別

協定

林際ほか

1 1 田・畑・草地 73,719 406,896 406,896
水口沢 1 1 草地 26,624 159,079 159,079
小  計 2 2   100,343 565,975 565,975
合   計  13  280   970,733 7,161,824 7,227,052 14,388,876

 

※注1 農地の多面的機能

国土を保全する働き

・洪水防止・土壌侵食防止・水資源かん養機能

・大気浄化機能・気候緩和機能

快適な空間を提供する働き

・計画保全機能・保健休養機能・生態系保全機能

自然体験等の場

・情操教育機能

 

※注2 集落協定

 集落の持つ機能を活用し、中山間地域等で営農活動を定着化させるため、複数の人が協同で結ぶ協定。交付金の使用方法、生産性の向上、生活環境の整備等の目標を定める。

 

※注3 個別協定

 認定農業者等が、賃借や農作業委託等により引き受け農業生産活動を行う場合は「個別協定」とされます。