○南三陸町下水道条例

平成17年10月1日

条例第148号

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 構造及び維持管理の基準等(第3条―第8条)

第3章 排水設備の設置等(第9条―第15条)

第4章 公共下水道の使用(第16条―第30条)

第5章 雑則(第31条―第45条)

第6章 罰則(第46条―第48条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この条例は、南三陸町の公共下水道の設置、管理及び使用について、下水道法(昭和33年法律第79号。以下「法」という。)その他の法令に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 下水及び汚水 法第2条第1号に規定する下水及び汚水をいう。

(2) 公共下水道 法第2条第3号に規定する公共下水道をいう。

(3) 水洗便所 公共下水道に接続されている水洗便所をいう。

(4) 排水設備 法第10条第1項に規定する排水設備をいう。

(5) 義務者 法第10条第1項の規定により排水設備を設置しなければならない者をいう。

(6) 特定施設 法第11条の2第2項に規定する特定施設をいう。

(7) 除害施設 法第12条第1項に規定する除害施設をいう。

(8) 特定事業場 法第12条の2第1項に規定する特定事業場をいう。

(9) 使用者 下水を公共下水道に排除してこれを使用する者をいう。

(10) 水道 水道法(昭和32年法律第177号)第3条第1項に規定する水道をいう。

(11) 使用月 下水道使用料徴収の便宜上区分されたおおむね1月の期間をいい、その始期及び終期は規則で定める。

第2章 構造及び維持管理の基準等

(公共下水道の構造の技術上の基準)

第3条 法第7条第2項に規定する条例で定める基準は、次条から第8条までに定めるところによる。

(排水施設及び処理施設に共通する構造の基準)

第4条 排水施設(これを補完する施設を含む。次条において同じ。)及び処理施設(これを補完する施設を含む。第6条において同じ。)に共通する構造の基準は、次に掲げるものとする。

(1) 堅固で耐久力を有する構造とすること。

(2) コンクリートその他の耐水性の材料で造り、かつ、漏水及び地下水の浸入を最少限度のものとする措置が講ぜられていること。ただし、雨水を排除すべきものについては、多孔管その他雨水を地下に浸透させる機能を有するものとすることができる。

(3) 屋外にあるもの(生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生ずるおそれのないものとして規則で定めるものを除く。)にあっては、覆い又は柵の設置その他下水の飛散を防止し、及び人の立入りを制限する措置が講ぜられていること。

(4) 下水の貯留等により腐食するおそれのある部分にあっては、ステンレス鋼その他の腐食しにくい材料で造り、又は腐食を防止する措置が講ぜられていること。

(5) 地震によって下水の排除及び処理に支障が生じないよう地盤の改良、可撓継手の設置その他の規則で定める措置が講ぜられていること。

(排水施設の構造の基準)

第5条 排水施設の構造の基準は、前条に定めるもののほか、次に掲げるものとする。

(1) 排水管の内径及び排水渠の断面積は、規則で定める数値を下回らないものとし、かつ、計画下水量に応じ、排除すべき下水を支障なく流下させることができるものとすること。

(2) 流下する下水の水勢により損傷するおそれのある部分にあっては、減勢工の設置その他水勢を緩和する措置が講ぜられていること。

(3) 暗渠その他の地下に設ける構造の部分で流下する下水により気圧が急激に変動する箇所にあっては、排気口の設置その他気圧の急激な変動を緩和する措置が講ぜられていること。

(4) 暗渠である構造の部分の下水の流路の方向又は勾配が著しく変化する箇所その他管渠の清掃上必要な箇所にあっては、マンホールを設けること。

(5) ます又はマンホールには、蓋(汚水を排除すべきます又はマンホールにあっては、密閉することができる蓋)を設けること。

(処理施設の構造の基準)

第6条 第4条に定めるもののほか、処理施設(終末処理場であるものに限る。第2号において同じ。)の構造の基準は、次に掲げるものとする。

(1) 脱臭施設の措置その他臭気の発散を防止する措置が講ぜられていること。

(2) 汚泥処理施設(汚泥を処理する処理施設をいう。以下同じ。)は、汚泥の処理に伴う排気、排液又は残さい物により生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生じないよう規則で定める措置が講ぜられていること。

(適用除外)

第7条 前3条の規定は、次に掲げる公共下水道については、適用しない。

(1) 工事を施行するために仮に設けられる公共下水道

(2) 非常災害のために必要な応急措置として設けられる公共下水道

(終末処理場の維持管理)

第8条 法第21条第2項の規定による条例で定める終末処理場の維持管理は、次に掲げるところにより行うものとする。

(1) 活性汚泥を使用する処理方法によるときは、活性汚泥の解体又は膨化を生じないようにエアレーションを調節すること。

(2) 沈砂池又は沈殿池のどろために砂、汚泥等が満ちたときは、速やかにこれを除去すること。

(3) 急速濾過法によるときは、濾床が詰まらないように定期的にその洗浄等を行うとともに、濾材が流出しないように水量又は水圧を調整すること。

(4) 前3号に掲げるもののほか、施設の機能を維持するために必要な措置を講ずること。

(5) 臭気の発散及び蚊、はえ等の発生の防止に努めるとともに、構内の清潔を保持すること。

(6) 前号のほか、汚泥処理施設には、汚泥の処理に伴う排気、排液又は残さい物により生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生じないよう規則で定める措置を講ずること。

第3章 排水設備の設置等

(排水設備の設置)

第9条 公共下水道の供用開始日において排水設備を設置すべき者は、遅滞なく当該排水設備を設置しなければならない。

(排水設備の接続方法及び内径等)

第10条 排水設備の新設、増設又は改築(以下「新設等」という。)を行おうとするときは、次の各号に定めるところによらなければならない。

(1) 公共下水道に下水を流入させるために設ける排水設備は、汚水を排除すべき排水設備にあっては、公共下水道の公共ますその他の排水施設(法第11条第1項の規定により、他人の排水設備により下水を排除する場合における他人の排水設備を含む。以下この条及び次条において「公共ます等」という。)に固着させること。ただし、雨水は、公共ます等に流入させないものとする。

(2) 排水設備を公共ます等に固着させるときは、公共下水道の施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない箇所及び工事の実施方法で規則の定める基準によること。

(3) 汚水のみを排除すべき排水管の内径及び勾配は、町長が特別の理由があると認めた場合を除き、次の表に定めるところによるものとし、排水渠の断面積は、同表の左欄の区分に応じそれぞれ同表の中欄及び右欄に掲げる内径及び勾配の排水管と同程度以上の流下能力のあるものとすること。ただし、一の建築物から排除される汚水の一部を排除すべき排水管で延長が3メートル以下のものの内径は、75ミリメートル以上(勾配100分の3以上)とすることができる。

排水人口

排水管の内径

排水管の勾配

150人未満

100ミリメートル以上

100分の2以上

150人以上300人未満

125ミリメートル以上

100分の1.7以上

300人以上500人未満

150ミリメートル以上

100分の1.5以上

500人以上

200ミリメートル以上

100分の1.2以上

(排水設備等設置の申請及び確認)

第11条 排水設備又は法第24条第1項の規定により、その設置について許可を受けるべき排水施設(これらに接続する除害施設を含む。以下これらを「排水設備等」という。)の新設等を行おうとする者は、あらかじめその計画が排水設備等の設置及び構造に関する法令及びこの条例の規定に適合するものであることについて、規則で定めるところにより、申請書に必要な書類を添付して提出し、町長の確認を受けなければならない。

2 前項の申請者は、同項の申請書及びこれに添付した書類に記載した事項を変更しようとするときは、あらかじめその変更について書面により届け出て、同項の規定による町長の確認を受けなければならない。ただし、排水設備等の構造に影響を及ぼすおそれのない変更にあっては、事前にその旨を町長に届け出ることをもって足りる。

(排水設備等の工事の実施)

第12条 排水設備等の新設等の工事は、町長が指定した排水設備指定工事店(以下「指定工事店」という。)でなければ、行ってはならない。

2 指定工事店が、前項の工事を行うときは、町長が排水設備等の工事に関し技能を有する者として登録した者(以下「責任技術者」という。)に監理させなければならない。

3 前2項に規定する指定工事店及び責任技術者に関し必要な事項は、別に定める。

(排水設備等の工事の検査)

第13条 排水設備等の新設等を行った者は、工事が完了したときは、工事の完了した日から5日以内にその旨を町長に届け出て、工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令及びこの条例の規定に適合するものであることについて、町の検査を受けなければならない。

2 前項の検査に合格したときは、町長は、当該排水設備等の新設等を行った者に対し、検査済証を交付するものとする。

(義務者の異動の届出)

第14条 義務者に異動があったときは、新旧義務者は、連記して、速やかに、その旨を町長に届け出なければならない。

(義務者の住所変更の届出)

第15条 義務者が住所を変更したときは、速やかに、その旨を町長に届け出なければならない。

第4章 公共下水道の使用

(特定事業場から排除される下水の水質基準)

第16条 特定事業場から下水を排除して公共下水道を使用する者は、法第12条の2第3項及び第5項の規定により、次に定める基準に適合しない水質の下水を排除してはならない。

(1) アンモニア性窒素・亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素含有量 1リットルにつき380ミリグラム未満

(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

(3) 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満

(4) 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満

(5) ノルマルヘキサン抽出物質含有量

 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下

(6) 窒素含有量 1リットルにつき240ミリグラム未満

(7) 燐含有量 1リットルにつき32ミリグラム未満

2 製造業又はガス供給業の用に供する施設から公共下水道に排除される下水については、前項第2号中「5を超え9未満」とあるのは「5.7を超え8.7未満」と、前項第3号中「600ミリグラム未満」とあるのは「300ミリグラム未満」と、前項第4号中「600ミリグラム未満」とあるのは「300ミリグラム未満」と、前項第6号中「240ミリグラム」とあるのは「150ミリグラム」と、前項第7号中「32ミリグラム」とあるのは「20ミリグラム」とする。

3 特定事業場から排除される下水が河川その他の公共の水域(ただし、「湖沼」を除く。)に直接排除されたとした場合においては、水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)の規定による環境省令により、又は同法第3条第3項の規定による条例により、当該下水について第1項各号に掲げる項目に関し、当該各号に定める水質(前項の規定が適用される場合にあっては、同項に定める水質)より緩やかな水質の排水基準が適用されるときは、当該下水に係る第1項に規定する水質の基準は、前2項の規定にかかわらずその排水基準とする。

(除害施設の設置)

第17条 使用者は、次に定める基準に適合しない水質の下水(水洗便所から排除される汚水及び法第12条の2第1項又は第5項の規定により、公共下水道に排除してはならないこととされるものを除く。)を継続して排除するときは、除害施設を設けるなど必要な措置を講じなければならない。

(1) 下水道法施行令(昭和34年政令第147号)第9条の4第1項に定める水質基準

(2) 温度 45度未満

(3) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

(4) 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満

(5) 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満

(6) ノルマルヘキサン抽出物質含有量

 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下

(7) 沃素消費量 1リットルにつき220ミリグラム未満

2 製造業又はガス供給業の用に供する施設から公共下水道に排除される下水については、前項第2号中「45度未満」とあるのは「40度未満」と、前項第3号中「5を超え9未満」とあるのは「5.7を超え8.7未満」と、前項第4号中「600ミリグラム未満」とあるのは「300ミリグラム未満」と、前項第5号中「600ミリグラム未満」とあるのは「300ミリグラム未満」とする。

3 前2項の規定は、規則で定める項目及び量のものに適用する。

(除害施設の新設等の届出)

第18条 使用者は、除害施設の新設、休止若しくは廃止又はその使用を再開するときには、あらかじめその旨を町長に届け出なければならない。届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。

2 前項の届出者又は特定施設の設置者は、除害施設の管理体制を明確にするため、除害施設管理責任者を選任し、その旨を町長に届け出なければならない。

(水質の測定等)

第19条 特定施設又は除害施設の設置者は、当該施設から排除される下水の水質を測定し、その結果を記録しておかなければならない。

(除害施設設置者からの報告の徴収等)

第20条 町長は、公共下水道を適正に管理するために必要な範囲において、特定施設及び除害施設の設置者から事業場等の状況、除害施設又はその排除する下水の水質に関する報告を徴し、又は資料の提出を求めることができる。

(排除の停止又は制限)

第21条 町長は、公共下水道への排除が次の各号のいずれかに該当するときは、排除を停止させ、又は制限することができる。

(1) 公共下水道を損傷するおそれがあるとき。

(2) 公共下水道の機能を阻害するおそれがあるとき。

(3) 前2号に掲げるもののほか、町長が管理上必要があると認めるとき。

(使用開始等の届出)

第22条 使用者は、公共下水道の使用を開始、休止若しくは廃止、又はその使用を再開するときには、規則で定めるところにより、速やかにその旨を町長に届け出なければならない。

(使用料)

第23条 町長は、公共下水道の使用について、使用者から1使用月につき、次の表に定める基本使用料と超過使用料の合計額に100分の110を乗じて得た額を徴収する。この場合において、1円未満の端数が生じたときは、その端数金額を切り捨てた額とする。

区分

排出汚水量

金額

基本使用料

10m3まで

1,700円

超過使用料

10m3を超え20m3までの分

1m3につき 210円

20m3を超え30m3までの分

1m3につき 225円

30m3を超え50m3までの分

1m3につき 235円

50m3を超え100m3までの分

1m3につき 250円

100m3を超える分

1m3につき 260円

2 町長は、次条第3項の規定により水道メーターを設置した場合は、メーター使用料として使用者から1使用月につき80円に100分の110を乗じて得た額を徴収する。

(排出汚水量の算定)

第24条 排出汚水量の算定は、次の各号に定めるところによる。

(1) 水道水を使用した場合は、水道の使用水量とする。

(2) 水道水以外の水を使用した場合は、その使用水量とし、使用水量を確知することができないときは、使用者の使用態様を勘案して町長が認定する。

(3) 水道水と水道水以外の水を併用した場合は、第1号の規定による使用水量に、前号の規定により算出した水量を合算した使用水量とする。

2 前項の規定にかかわらず、町長は、使用者の申告により現に使用する水量が排出汚水量と著しく異なると認めるときは、その申告の内容を審査して排出汚水量を算定する。

3 町長は、水道水以外の水等の使用水量を認定するために必要があると認めるときは、水道メーターの設置等必要な措置を講ずることができる。

(中途における使用の開始等の場合の使用料)

第25条 使用月の中途において、公共下水道の開始、休止若しくは廃止又は再開したときの使用料は、次のとおりとする。

(1) 使用水量が5立方メートル以下のとき 基本使用料の2分の1

(2) 使用水量が5立方メートルを超えるとき 1使用月分として算定した金額

(使用料の徴収方法)

第26条 使用料は、納入通知書又は口座振替等の方法により、毎使用月分を徴収する。

(無届使用等の場合の使用料)

第27条 第22条の規定による公共下水道の使用の開始又は再開の届出をしないで使用した場合の使用料は、使用開始又は再開のときにさかのぼり徴収する。

(臨時排出の使用料)

第28条 前条の規定にかかわらず、土木建築に関する工事の施工に伴う排水のため公共下水道を使用する場合その他公共下水道を一時使用する場合において必要があると認めるときは、町長は、概算の使用料を前納させることができる。

2 前項の使用料の精算及びこれに伴う追徴又は還付は、使用者から公共下水道の使用を廃止した旨の届出があったとき、その他町長が必要と認めたときに行うものとする。

(使用料の減免)

第29条 町長は、災害その他特別の事情があると認めたときは、使用料を減免することができる。

(資料の提出)

第30条 町長は、使用料を算出するため、使用者から必要な資料の提出を求めることができる。

第5章 雑則

(改善命令)

第31条 町長は、公共下水道の管理上必要があると認めるときは、排水設備又は除害施設の設置者若しくは使用者に対し、期限を定めて、排水設備又は除害施設の構造若しくは使用の方法の変更を命ずることができる。

(行為の許可)

第32条 法第24条第1項の許可を受けようとする者は、規則で定めるところにより申請書に次に掲げる図面を添付して町長に提出しなければならない。許可を受けた事項の変更をしようとするときも、同様とする。

(1) 施設又は工作物その他の物件(排水施設を除く。以下「物件」という。)を設ける場所を表示した平面図

(2) 物件の配置及び構造を表示した図面

(3) 前2号に掲げるもののほか、町長が必要と認める書類

(許可を要しない軽微な変更)

第33条 法第24条第1項の条例で定める軽微な変更は、公共下水道の施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない物件で同項の許可を受けて設けた物件(地上に存する部分に限る。)に対する添加であって、同項の許可を受けた者が当該物件の目的に付随して行うものとする。

(占用)

第34条 公共下水道の敷地又は排水施設に物件(次条に規定する電線又は物件を除く。以下「占用物件」という。)を設け、継続して公共下水道の敷地又は排水施設を占用しようとする者は、規則で定めるところにより次に掲げる事項を記載した占用許可申請書を提出して町長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとするときも同様とする。ただし、占用物件の設置については、法第24条第1項の許可を受けたときは、その許可をもって占用の許可とみなす。

(1) 公共下水道の敷地又は排水施設の占用の目的

(2) 公共下水道の敷地又は排水施設の占用の期間

(3) 公共下水道の敷地又は排水施設の占用の場所

(4) 占用物件の構造

(5) 工事実施の方法

(6) 工事の期間

(7) 公共下水道の復旧の方法

2 町長は、前項の許可を受けた者から占用料を徴収する。ただし、次に掲げる占用物件については、この限りでない。

(1) 公共下水道に下水を排除することを目的とする占用物件

(2) 地方公共団体が行う事業で地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第2条第1項に規定する地方公営企業以外の事業に係る占用物件

3 前項の占用料の額及び徴収については、南三陸町道路占用料条例(平成17年南三陸町条例第150号)の例による。

(暗渠の使用に係る調査)

第35条 公共下水道の排水施設の暗渠である構造の部分(以下「暗渠」という。)に電線又は下水道法施行令第17条の3に規定する物件(以下「電線等」という。)を設け、継続して排水施設を使用しようとする者は当該暗渠についての使用の可能性を確認する調査(以下「調査」という。)を町長に申請しなければならない。

2 町長は、前項に規定する調査の申請があった場合において、当該調査を行うことが必要であると認めるときは、調査の方法を当該調査を申請した者に指示するものとする。

(暗渠の使用)

第36条 暗渠に電線等を設け、継続して排水施設を使用しようとする者は、規則で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を提出して町長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとするときも、同様とする。

(1) 暗渠の使用の目的

(2) 暗渠の使用の期間

(3) 暗渠の使用の場所及び電線等の設置箇所

(4) 電線等の構造

(5) 工事実施の方法

(6) 工事の期間

(7) 公共下水道の復旧の方法

2 前条第1項に規定する調査を申請した者が自ら当該調査を行った場合においては、前項の申請書に当該調査の結果を記載した書面を添付しなければならない。

(暗渠の使用に係る許可の基準)

第37条 町長は、前条の申請があった場合において、当該申請が次に掲げる基準のすべてに適合するときは、当該使用を許可することができる。

(1) 暗渠について使用の申請をする者(以下「申請者」という。)が敷設しようとする電線等が以下の技術的基準に適合すること。

 電線等を敷設する箇所が下水の排除及び暗渠の管理上支障のない箇所であること。

 電線等を敷設する管渠の断面積に占める当該電線等の断面積の割合及び電線の本数が下水の排除及び暗渠の管理上支障のないものであること。

 電線等の構造が堅牢で、かつ、表面が平滑であって、耐久性、耐蝕性及び耐水性のあるものであること。

 電線等の敷設により砂、土、汚泥その他これらに類するものが堆積し、下水の排除に著しい支障が生じることがないものであること。

 電線等は、原則として電圧のかからないものであること。

 その他公共下水道の管理上支障とならないものであること。

(2) 申請者による電線等の敷設に係る工事又は電線等の維持管理の方法が、町長が示す工事又は維持管理の方法に係る条件及び留意事項に適合していること。

(3) 申請者がその責めに帰すべき事由により暗渠の使用に係る許可の取消しを受けたこと(許可の取消しを受けた法人において、当該取消しがあった日前60日以内に当該法人の役員(業務を執行する社員、取締役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有すると認められる者を含む。次号において同じ。)であったことを含む。)がないこと。

(4) 申請者が法人である場合、その役員のうちに前号に規定する許可の取消しを受けた者がいないこと。

(5) 申請者が個人である場合、その支配人のうちに第3号に規定する許可の取消しを受けた者がいないこと。

(6) 申請者が使用条件に違反しないと見込まれること。

(7) 暗渠の使用が道路法(昭和27年法律第180号)その他の公物管理に関する法令の規定の適用を受けるものにあっては、道路占用許可その他の公物の占用の許可等(変更の許可等も含む。)の取得が可能であると見込まれること。

(8) 使用の申請に係る暗渠において下水道の管理その他の公共目的の電線等を敷設する具体的な計画があり、電線等を複数敷設することが困難な場合においては、当該公共目的の電線等と一体的な敷設が可能であると見込まれること。

2 町長は、申請者による使用の申請があった日から1月以内に使用の可否についての決定をするものとする。

3 町長は、前項に規定する期間内に使用の可否についての決定ができない場合においては、その理由を付した書面をもって、申請者にその旨を通知するものとする。

4 町長は、第1項の許可をしない場合においては、その理由を付した書面をもって、申請者にその旨を通知するものとする。

5 町長は、第1項の許可を受けた者から、暗渠の使用に係る使用料(以下「暗渠使用料」という。)を徴収する。ただし、次に掲げる使用物件については、この限りでない。

(1) 公共下水道に下水を排除することを目的とする使用物件

(2) 地方公共団体が行う事業で地方公営企業法第2条第1項に規定する地方公営企業以外の事業に係る使用物件

6 前項の暗渠使用料の額及び徴収については、南三陸町道路占用料条例の例による。

(許可の条件)

第38条 町長は、前条第1項に規定する許可をするときは、次に掲げる事項について、許可する際の条件に定めるものとする。

(1) 使用の許可を受けた者(以下「使用者」という。)は、町長に対して自己の責めに帰すべき事由により暗渠の使用の中止を求める場合には、当該使用者の負担により電線等を除却し、公共下水道を原状に回復しなければならないこと。

(2) 使用者は、暗渠の使用期間を満了した際に使用の更新の申請をしない場合には、当該使用者の負担により電線等を除却し、公共下水道を原状に回復しなければならないこと。

(3) 使用者は、使用の許可が取り消された場合には、当該使用者の負担により電線等を除却し、公共下水道を原状に回復しなければならないこと。

(占用期間)

第39条 第34条第1項の規定による占用期間は、5年以内とする。

(使用期間等)

第40条 第36条第1項の規定による使用期間は、5年以内とする。

2 町長は、使用者が使用の期間を満了する前に、引き続き暗渠に電線等を設け、継続して排水施設を使用する申請をした場合において、当該申請が第37条第1項に規定する基準に適合するときは、当該更新の申請を許可するものとする。ただし、町長が当該更新の許可をしないことについて合理的な理由があると認めた場合は、この限りでない。

(使用の許可の取消し)

第41条 町長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、使用者の使用の許可を取り消すことができる。

(1) 使用者が暗渠に敷設した電線等が第37条第1項に規定する基準に該当しなくなった場合

(2) 使用者が暗渠使用料を支払わなかった場合

(3) 使用者が使用期間中に使用の許可を受けた暗渠を使用している実態がない場合

(4) 使用者が暗渠の使用に係る虚偽の申請を行うことによって、使用の許可を受けた場合

(5) 使用の申請内容と使用している実態が過度に異なる場合

(6) 使用者が使用条件に違反した場合

(7) 前各号に掲げる場合のほか、町長が使用期間中に公益上やむを得ない理由により電線等について撤去の必要があると判断した場合

(原状回復)

第42条 第34条第1項の占用の許可を受けた者は、その許可により占用物件を設けることができる期間が満了したとき、又は当該占用物件を設ける必要がなくなったときは、当該占用物件を除去し、公共下水道を原状に回復しなければならない。ただし、原状に回復することが不適当であると町長が認めたときは、この限りでない。

2 町長は、第34条第1項の占用の許可を受けた者に対して、前項の原状回復又は原状に回復することが不適当な場合の措置について必要な指示をすることができる。

3 町長は、使用期間が満了したとき、又は使用者が暗渠を使用する必要がなくなったときは、当該使用者に対して、第38条の規定に基づき定めた原状回復について必要な指示をすることができる。

4 町長は、第38条の規定に基づき定めた原状回復に係る条件の内容にかかわらず、使用期間が満了した場合又は使用者が暗渠を使用する必要がなくなった場合において、公共下水道を原状に回復することが不適当であると認めたときは、使用者に対して、必要な指示をすることができる。

(手数料)

第43条 町長は、第11条及び第13条に規定する排水設備等の設置に関し、次の各号に定める手数料を徴収する。

(1) 排水設備等計画確認手数料 1件につき 500円

(2) 排水設備等工事完成検査手数料 1件につき 500円

2 町長は、第12条の規定による指定工事店の登録等に関し、次の各号に定める手数料を徴収する。

(1) 指定工事店登録手数料

新規のとき 1件につき 20,000円

更新のとき 1件につき 10,000円

(2) 責任技術者登録手数料

新規のとき 1件につき 3,000円

更新のとき 1件につき 2,000円

3 前2項の手数料は、申請の際に徴収する。

4 既納の手数料は、返還しない。

(使用料等の督促)

第44条 町長は、法及びこの条例の規定により、徴収する使用料その他の収入(以下「使用料等」という。)を納期限までに納付しない者があるときは、督促状を発行して督促する。

(委任)

第45条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

第6章 罰則

(過料)

第46条 次の各号のいずれかに掲げる者は、5万円以下の過料に処する。

(1) 第11条の規定による確認を受けないで排水設備等の工事を実施した者

(2) 第12条の規定に違反して排水設備等の新設等の工事を実施した者

(3) 排水設備等の新設等を行って第13条第1項の規定による届出を同項に規定する期間内に行わなかった者

(4) 第16条又は第17条の規定に違反した使用者

(5) 第18条又は第22条の規定による届出を怠った者

(6) 第20条又は第30条の規定による資料の提出を拒否し、又は怠った者

(7) 第31条又は第42条の規定による指示に従わなかった者

(8) この条例で定める申請、届出書等に虚偽の記載をした者

第47条 偽りその他不正な手段により、使用料又は占用料の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。

第48条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関して前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、前2条の過料を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成17年10月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前の志津川町下水道条例(平成15年志津川町条例第22号)又は歌津町下水道条例(平成13年歌津町条例第12号)(以下これらを「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(平成18年条例第55号)

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 改正後の南三陸町下水道条例第17条第2項の規定は、平成19年5月分の料金から適用し、同月前の料金については、なお従前の例による。

(平成21年条例第1号)

(施行期日)

1 この条例は、平成21年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 改正後の南三陸町下水道条例の規定は、平成21年5月分の使用料から適用し、同月前の使用料については、なお従前の例による。

(平成25年条例第8号)

(施行期日)

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(南三陸町下水道条例の一部改正に伴う経過措置)

2 この条例の施行の際現に存する公共下水道で、第4条の規定による改正後の南三陸町下水道条例第3条から第8条までの規定に適合しないものについては、これらの規定(その適合しない部分に限る。)は、適用しない。ただし、施行日後に改築(災害復旧として行われるもの及び公共下水道に関する工事以外の工事により必要を生じたものを除く。)の工事に着手したものの当該工事に係る区域又は区間については、この限りでない。

(平成26年条例第6号)

(施行期日)

1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。ただし、第2条、第4条、第6条、第8条、第12条、第15条及び第19条並びに附則第3項、第5項、第7項、第9項、第13項、第16項及び第20項の規定は、平成31年10月1日から施行する。

(南三陸町下水道条例の一部改正に係る経過措置)

12 附則第1項本文に定める日(以下この項において「施行日」という。)前から継続して供給している公共下水道の使用で、施行日から平成26年4月30日までの間に料金の支払を受ける権利が確定するものに係る料金については、第11条の規定による改正後の南三陸町下水道条例第23条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

13 附則第1項ただし書に定める日(以下この項において「一部施行日」という。)前から継続して供給している公共下水道の使用で、一部施行日から一部施行日の属する月の末日までの間に料金の支払を受ける権利が確定するものに係る料金については、第12条の規定による改正後の南三陸町下水道条例第23条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(平成27年条例第42号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成29年条例第9号)

この条例は、公布の日から施行する。

南三陸町下水道条例

平成17年10月1日 条例第148号

(令和元年10月1日施行)

体系情報
第10編 設/第3章 下水道
沿革情報
平成17年10月1日 条例第148号
平成18年12月27日 条例第55号
平成21年1月30日 条例第1号
平成25年3月19日 条例第8号
平成26年3月10日 条例第6号
平成27年9月11日 条例第42号
平成29年3月14日 条例第9号