○南三陸町漁港管理条例

平成17年10月1日

条例第136号

(趣旨)

第1条 この条例は、漁港漁場整備法(昭和25年法律第137号。以下「法」という。)の規定に基づき、町が管理する漁港(以下「漁港」という。)の維持管理について必要な事項を定めるものとする。

(漁港施設の維持運営)

第2条 町長は、町が管理する漁港施設(以下「甲種漁港施設」という。)のうち基本施設、輸送施設及び漁港施設用地(公共施設用地に限る。)について、毎年度その維持運営計画を定めるものとする。

2 町長は、甲種漁港施設以外の漁港施設(以下「乙種漁港施設」という。)の維持運営について必要があると認めるときは、当該施設の所有者又は占有者に対し、その維持運営に関する資料の提出を求め、又は必要な事項を勧告することができる。

3 町長は、第1項の維持運営計画を定めようとするとき、又は前項の規定により乙種漁港施設の所有者又は占有者に対して重要な勧告をしようとするときは、あらかじめ関係漁業協同組合の代表者の意見を求めなければならない。

(漁港の保全)

第3条 何人も、漁港の区域内においては、みだりに漁港施設を損傷する行為その他漁港の機能を妨げる行為をしてはならない。

(甲種漁港施設の損害賠償)

第4条 甲種漁港施設を滅失し、又は損傷した者は、直ちに町長に届け出るとともに、その滅失又は損傷がその者の責めに帰すべき事由によるものでない場合を除き、町長の指示に従い、これを原状に回復し、又はその滅失若しくは損傷によって生じた損害を賠償しなければならない。

(漁港区域内における行為の制限)

第5条 漁港の区域内の陸域で町長が指定する区域(甲種漁港施設である土地を除く。)において、工作物の新築若しくは改築、土砂の採取又は土地の掘削をしようとする者は、町長の承認を受けなければならない。ただし、規則で定める場合は、この限りでない。

2 町長は、前項の規定による承認の申請があった場合において、その申請に係る事項が漁港の保全に著しい支障を及ぼすものでない限り、同項の承認をしなければならない。

3 第1項の規定による指定は、漁港の保全のために必要な最少限度の区域に限ってするものとする。

4 町長は、第1項の規定により同項の区域を指定し、又は廃止しようとするときは、1箇月前までにこれを告示しなければならない。

(港内の秩序維持)

第6条 町長は、港内の秩序維持のため特に必要があると認めるときは、港内に停泊、停留又はけい留(以下「停けい泊」という。)をする船舶又はいかだに対して移動を命ずることができる。

(停けい泊禁止区域)

第7条 町長は、漁港の区域内の利用を適正に行わせるため必要があると認めるときは、水域の一部を停けい泊禁止区域として指定することができる。

2 船舶又はいかだは、停けい泊禁止区域においては、停けい泊をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

(1) 海難を避けようとするとき。

(2) 人命又は急迫した危険のある船舶の救助に従事するとき。

(3) 前2号に掲げるもののほか、町長が特に必要と認めるとき。

3 町長は、第1項の規定により停けい泊禁止区域を指定し、又は廃止しようとするときは、告示しなければならない。

(危険物等についての制限)

第8条 爆発物その他の危険物(当該船舶の使用に供するものを除く。)又は衛生上有害と認められるもの(以下「危険物等」という。)を積載した船舶は、町長の指示した場所でなければ停けい泊をしてはならない。

2 危険物等の荷役をしようとする者は、町長の許可を受けなければならない。

3 危険物等の種類は、規則で定める。

(放置物件の除去命令)

第9条 漁港の区域内の水域における漂流物、沈没物その他の物件又は甲種漁港施設内に放置された物件が漁港の利用を著しく阻害するおそれがあるときは、町長は、当該物件の所有者又は占有者に対し、その除去を命ずることができる。

(けい留施設における行為の制限)

第10条 甲種漁港施設であるけい留施設においては、次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 船舶のけい留に支障を及ぼすおそれのある、いかだその他の物件をけい留すること。

(2) 漁獲物、漁具、漁業用資材又はその他の貨物(以下「漁獲物等」という。)の陸揚げ又は船積み以外の目的でみだりに船舶を横付けすること。

(3) 当該施設の保全に支障を及ぼす程度に漁獲物等を積み上げること。

(4) 漁獲物等をみだりに長期間置いておくこと。

(陸揚げ輸送等の区域における利用の調整)

第11条 町長は、漁港の区域の一部を陸揚げ輸送及び出漁準備のための区域として指定することができる。

2 町長は、前項の規定により指定した区域内にある甲種漁港施設の運営上必要があると認めるときは、当該漁港施設において漁獲物等の陸揚げ又は船積みを行う場所その他の事項について必要な指示をすることができる。

3 船舶は、前項の甲種漁港施設において漁獲物等の陸揚げ又は船積みが終わったときは、速やかに第1項の規定により指定した区域外に移動しなければならない。ただし、当該区域の利用上支障がないと認めて町長が許可した場合は、この限りでない。

4 第2項の甲種漁港施設の利用者は、漁獲物等の陸揚げ又は船積みが終わったときは、直ちにその場所を清掃しなければならない。

(利用の届出)

第12条 甲種漁港施設(航路を除く。)を利用しようとする者は、次条に規定する場合を除き、あらかじめ町長に届け出なければならない。

(占用の許可等)

第13条 甲種漁港施設を占用し、又は当該施設に定着する工作物を新築し、改築し、増築し、若しくは除去しようとする者は、町長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとする場合も、また、同様とする。ただし、国及び県が設置する法第3条第2号ロに掲げる施設については、町長に協議すれば許可を受けることを要しない。

2 町長は、前項の許可に管理上必要な条件を付することができる。

3 第1項の占用の期間は、10年を超えることができない。ただし、町長が特別の事由があると認めたときは、この限りでない。

4 第1項の規定により占用の許可を受けた者は、占用期間が満了したとき、又は占用を廃止したときは、その旨を町長に届け出るとともに、町長の指示に従い、直ちにこれを原状に回復しなければならない。

(占用料)

第14条 甲種漁港施設を占用する者からは、別表に掲げる占用料を徴収する。

2 前項の占用料は、町長の発行する納入通知書により指定期日までに納入しなければならない。

3 町長は、災害その他特別の事由があると認めたときは、占用料の全部若しくは一部を免除し、又はその徴収を延期することができる。

4 既納の占用料は、返還しない。ただし、町長において利用者等の責めに帰することのできない事由があると認めたときは、この限りでない。

(入出港届)

第15条 船舶は、漁港に入港したとき、又は当該漁港を出港しようとするときは、速やかに町長に届け出なければならない。ただし、総トン数5トン未満の船舶、国際航海に従事する船舶及び公務に従事する船舶については、この限りでない。

2 前項の規定にかかわらず、当該漁港を根拠地とする総トン数5トン以上の船舶は、毎月の入出港状況を翌月の10日までに町長に報告することをもって、前項の届出に代えるものとする。

(権利義務の移転)

第16条 第13条の規定による許可に基づく権利義務は、町長の許可を受けなければ他人に移転してはならない。

(権利義務の承継の制限)

第17条 前条の規定にかかわらず、第13条の規定による許可に基づく権利義務は、当該許可を受けた者が死亡したとき、又は当該許可を受けた法人が合併若しくは分割(同条の規定による占用等を承継させるものに限る。)したときは、相続人又は合併後存続する法人、合併により設立された法人若しくは分割により当該占用等を承継した法人が承継するものとする。この場合において、当該承継者は、承継の日から1月以内にその旨を町長に届け出なければならない。

(監督処分)

第18条 町長は、次の各号のいずれかに該当する者に対しその許可を取り消し、若しくはその許可に付した条件を変更し、又はその行為の中止、既に設置した工作物の改築、移転若しくは除去、当該工作物により生ずべき漁港の保全上若しくは利用上の障害を予防するために必要な施設の設置又は原状回復を命ずることができる。

(1) 第13条第1項の許可を受けないで、同項に規定する行為をした者

(2) 第13条第1項の規定による許可に付した条件に違反した者

(3) 偽りその他不正な手段により第13条第1項の規定による許可を受けた者

(公益上の必要による許可の取消し等及び損失補償)

第19条 町長は、特定漁港漁場整備事業その他の漁港の工事の施行又は漁港の維持管理のため特に必要があると認めるときは、第13条第1項の規定による許可を受けた者に対し、前条に規定する処分をし、又は同条に規定する必要な措置を命ずることができる。

2 町長は、前項の規定による処分又は命令により損失を受けた者に対して通常生ずべき損失を補償する。

3 前項の規定による補償を受けようとする者は、町長にこれを請求しなければならない。

4 町長は、前項の規定により請求を受けたときは、補償すべき金額を決定し、当該請求者にこれを通知しなければならない。

(罰則)

第20条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の過料に処する。

(2) 第6条第9条第18条又は前条第1項の規定による命令に従わなかった者

(3) 第5条第1項第8条第2項第13条第1項又は第16条の規定により承認又は許可を受けなければならない事項を承認又は許可を受けないでした者

第21条 偽りその他不正な手段により占用料の徴収を免れた者は、その免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。

(委任)

第22条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成17年10月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに合併前の志津川町漁港管理条例(昭和43年志津川町条例第13号)又は歌津町漁港管理条例(昭和44年歌津町条例第5号)(以下これらを「合併前の条例」という。)の規定によってなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までに合併前の条例の規定によってなされた占用の許可に係る占用料については、なお合併前の条例の例による。

4 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(平成21年条例第25号)

(施行期日)

1 この条例は、平成21年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の南三陸町漁港管理条例の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後の許可に係る占用料について適用し、施行日前の許可に係る占用料については、なお従前の例による。

(平成23年条例第6号)

(施行期日)

1 この条例は、平成23年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

(南三陸町漁港管理条例の一部改正に伴う経過措置)

2 第1条の規定による改正後の南三陸町漁港管理条例の規定は、施行日以後に徴収すべき占用料について適用し、施行日の前日までに徴収すべき占用料については、なお従前の例による。

(平成26年条例第6号)

(施行期日)

1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。

(南三陸町漁港管理条例の一部改正に係る経過措置)

10 第9条の規定による改正後の南三陸町漁港管理条例別表の規定は、附則第1項本文に定める日以後に発する納入通知書に係る占用料について適用し、同日前に発する納入通知書に係る占用料については、なお従前の例による。

(平成27年条例第15号)

(施行期日)

1 この条例は、平成27年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の南三陸町漁港管理条例の規定は、この条例の施行の日以後に発する納入通知書に係る占用料について適用し、同日前に発する納入通知書に係る占用料については、なお従前の例による。

(平成29年条例第15号)

(施行期日)

1 この条例は、平成29年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の南三陸町漁港管理条例の規定は、この条例の施行の日以後に発する納入通知書に係る占用料について適用し、同日前に発する納入通知書に係る占用料については、なお従前の例による。

(令和元年条例第21号)

(施行期日)

1 この条例は、令和元年7月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の南三陸町漁港管理条例第13条第3項の規定は、この条例の施行の日以後に行う許可について適用し、同日前に行う許可については、なお従前の例による。

(令和元年条例第22号)

(施行期日)

1 この条例は、令和元年10月1日から施行する。

(南三陸町漁港管理条例の一部改正に伴う経過措置)

2 第1条の規定による改正後の南三陸町漁港管理条例別表の規定は、この条例の施行の日以後の占用に係る占用料について適用し、同日前の占用に係る占用料については、なお従前の例による。

(令和2年条例第10号)

(施行期日)

1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。

(南三陸町漁港管理条例の一部改正に伴う経過措置)

2 第1条の規定による改正後の南三陸町漁港管理条例別表の規定は、この条例の施行の日以後の許可に係る占用料について適用し、同日前の許可に係る占用料については、なお従前の例による。

(令和5年条例第7号)

(施行期日)

1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。

(南三陸町漁港管理条例の一部改正に伴う経過措置)

2 第1条の規定による改正後の南三陸町漁港管理条例別表の規定は、この条例の施行の日以後の許可に係る占用料について適用し、この条例の施行の日前の許可に係る占用料については、なお従前の例による。

別表(第14条関係)

甲種漁港施設占用料

占用の目的

単位

占用料

荷さばき施設

1平方メートルにつき1月

20円

電柱類の設置

第1種電柱

1本につき1年

430円

第2種電柱

670円

第3種電柱

900円

第1種電話柱

390円

第2種電話柱

620円

第3種電話柱

850円

その他の柱類

39円

共架電線その他上空に設ける線類

長さ1メートルにつき1年

4円

地下に設ける電線その他の線類

2円

埋設物の設置

外径が0.07メートル未満のもの

長さ1メートルにつき1年

16円

外径が0.07メートル以上0.1メートル未満のもの

23円

外径が0.1メートル以上0.15メートル未満のもの

35円

外径が0.15メートル以上0.2メートル未満のもの

47円

外径が0.2メートル以上0.3メートル未満のもの

70円

外径が0.3メートル以上0.4メートル未満のもの

93円

外径が0.4メートル以上0.7メートル未満のもの

160円

外径が0.7メートル以上1メートル未満のもの

230円

外径が1メートル以上のもの

470円

広告塔

表示面積1平方メートルにつき1年

590円

その他

工作物を設置する場合

1平方メートルにつき1年

300円

工作物を設置しない場合

1平方メートルにつき1日

7円

備考

1 第1種電柱とは電柱(当該電柱に設置される変圧器を含む。以下同じ。)のうち3条以下の電線(当該電柱を設置する者が設置するものに限る。以下この号において同じ。)を支持するものを、第2種電柱とは電柱のうち4条又は5条の電線を支持するものを、第3種電柱とは電柱のうち6条以上の電線を支持するものをいう。

2 第1種電話柱とは電話柱(電話その他の通信又は放送の用に供する電線を支持する柱をいい、電柱であるものを除く。以下同じ。)のうち3条以下の電線(当該電話柱を設置する者が設置するものに限る。以下この号において同じ。)を支持するものを、第2種電話柱とは電話柱のうち4条又は5条の電線を支持するものを、第3種電話柱とは電話柱のうち6条以上の電線を支持するものをいう。

3 共架電線とは、電柱又は電話柱を設置する者以外の者が当該電柱又は電話柱に設置する電線をいう。

4 表示面積とは、広告塔又は看板の表示部分の面積をいう。

5 面積の認定において、0.01平方メートルに満たない場合及び0.01平方メートルに満たない端数は、その全面積又はその端数の面積を切り捨てて計算する。

6 延長の認定において、0.01メートルに満たない場合及び0.01メートルに満たない端数は、その全長又はその端数の長さを切り捨てて計算する。

7 占用料が年額で定められているものについては、占用期間が1年に満たない場合は月割りにより計算し、占用期間に1月未満の端数がある場合は1月に切り上げる。

8 占用料が月額で定められているものについては、占用期間が1月に満たない場合又は占用期間に1月未満の端数がある場合は、1月に切り上げる。

9 占用期間が1月に満たない占用における占用料の額は、この表によって算出された額に100分の110を乗じて得た額とする。

10 占用料の額に1円未満の端数が生じた場合は、これを切り捨てる。

11 占用料の額が1件につき100円未満の場合は、100円とする。

南三陸町漁港管理条例

平成17年10月1日 条例第136号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第9編 産業経済/第2章 農林水産/第5節
沿革情報
平成17年10月1日 条例第136号
平成21年3月10日 条例第25号
平成23年3月11日 条例第6号
平成26年3月10日 条例第6号
平成27年3月9日 条例第15号
平成29年3月14日 条例第15号
令和元年6月25日 条例第21号
令和元年6月25日 条例第22号
令和2年3月17日 条例第10号
令和5年3月16日 条例第7号