南三陸町復興音楽祭

南三陸町復興音楽祭
撮影:平成23年10月2日(日)

10月2日(日)、志津川中学校にEXILE(エグザイル)のメンバーが訪れ、南三陸町復興音楽祭(主催:南三陸復興音楽祭実行委員会)が行われました。
この催しは、東日本大震災の影響により半月遅れとなる平成23年3月28日に開催された志津川中学校の卒業式において、EXILEの「道」が合唱されたことが新聞等で報道され、その記事をEXILEのリーダーであるHIRO(ヒロ)さんが見つけたことがきっかけで実現したものです。

もともと、EXILEのファンが多かったという卒業生の皆さんは、卒業式でEXILEの道を合唱したいと先生に相談しましたが、合唱曲ではないために一時は断られました。諦めきれない皆さんは自分たちで楽譜を準備し、再度先生に相談。見事承諾を得たそうです。しかし、卒業式の前日に東日本大震災が発生。生徒の皆さんは、家に帰れずに校舎で夜を過ごし、寒さと不安で眠れない暗闇の中、練習したこの歌をみんなで口ずさみ、最後には下級生も加わり校舎には大合唱が響き渡ったそうです。

この記事を偶然見つけたのがEXILEのリーダーのHIROさん。「自分たちに何かできないか」と考え、数人のメンバーを連れて4月30日に志津川中学校を訪問。学校の中庭で生徒の皆さんと一緒に道を合唱しました。その後も何かと南三陸町のことが気にかったというメンバーの皆さんは、全員で南三陸町を訪れて、この復興音楽祭を開催することを決めたそうです。

この日は、4,000人を超す町民が志津川中学校に集まり、ステージでEXILEのメンバーが見守る中、町の郷土芸能である入谷打ち囃子、水戸辺鹿子躍、大森創作太鼓が披露され、EXILEの皆さんとの豪華コラボレーションも行われました。また、志津川中学校卒業生96名のうち54名がステージに上がり、再びEXILEの皆さんと道を合唱しました。卒業生の佐藤利輝さんは、「歌っている最中、寒くて眠れなかった当時のことを思い出してしまいました。一歩を踏み出すことができたのはEXILEの皆さんのおかげです。今日は泣かないと決めてきたのですが…」と涙ぐんでいました。

なお、復興音楽祭にはEXILEの皆さんのほか、加山雄三さんと吉田兄弟のお二人もゲストとして参加し、歌と三味線の演奏を披露してくれました。
お越しいただいた皆さん。本当にありがとうございました。

※写真は、海童いしゃりとEXILEの皆さんとのコラボレーションです。