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ほしうおくようとう(とぐらてらはま)
干魚供養塔(戸倉寺浜)

干魚供養塔(戸倉寺浜)

 漁労採取の営みは、人が生きる上で必要なことでもあります。獣や魚の命を奪うことに対し、人々は感謝の意を表してきました。仏教の思想と結びついたときにそれらは供養塔や供養碑となってあらわれます。戸倉寺浜にある鱐魚供養塔は、全国でも珍しい干し魚の供養塔です。冷蔵冷凍技術が無い当時の食糧保存技術では、鮮魚のまま市場に出すことは不可能でした。醤油や酢・塩による加工や発酵技術も江戸時代には普及しますが、最も簡単に保存する方法は塩漬け、燻製、天日干しでした。戸倉地区の漁村で、取れた魚の多くを天日干しにして出荷していた当時の姿が目に浮かぶようです。

【2006.11.08撮影】

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